皆さんこんにちは、ズッキーです。

フルリノベーション記録の第3弾です。
前回は解体編で、築37年のマンションがコンクリートむき出しの状態を公開しました。

『中古マンションフルリノベーション記録② 解体工事の全記録とスケルトン状態を公開』

そして今回からは、いよいよ内装を造っていく工程に入ります。
何もないだだっ広い空間に、形造っていく「下地工事」
正直なところ、下地は完成したら壁の中に隠れて一切見えなくなります。
でもこの下地工事、仕上がりの善し悪しを決める最初の重要ポイントです。

「壁が垂直に真っ直ぐ立っている」とか
「部屋の壁が平行して内々の寸法が均等に立っている」というのは
実は当たり前の事ではないんです。

職人さんの腕によっては壁が斜めに立っているとか平気であります。
3ミリ〜5ミリ程度壁が斜めになっているとか内装誤差として処理する場合がありますが、
ひどい時には15ミリ壁が傾いているということもありました。
もちろん現場最中だったらやり直しを指示したりします。
現場監督としても一番時間をかけて気を遣う工程ですね。

この記事でわかること
・内装の下地工事とは何をするのか
・墨出し・間仕切り・電気・設備の各工程
・プロが下地工事で気を付けているポイント
・DIYでできる範囲とできない範囲

下地工事とは?なぜ重要なのか

下地工事とは仕上げ材(クロス・塗装・フローリングなど)を施工するための
土台になる工事です。
簡単に言えば、天井や壁や床の骨組みをするような作業です。

ここでの作業で、もし10ミリ程でも誤差があれば、
建具が閉まらなくなったり、
壁いっぱいの本棚を買ってきて入れようと思ったら入らないとか、
クロスに変な歪みが出たとか
最後の最後であれ?なんで収まらないの?って事になります。

工程1:墨出し ー すべての基準を決める

下地工事の最初は『墨出し』という作業をします。

イメージ写真

床・壁・天井に基準線を書いたり、壁の位置を床に書いたりします。
メインでやるのは床に書く壁の位置を示す地墨が多く、
壁に書くのは天井や床の仕上がりレベルを書きます。 

この時に墨出し用のレーザーを使います。
こんなやつ↓

これが現場では欠かせません!!
これは何かというと、赤外線の光線を出して、
水平・垂直・45度を示す矩手(カネテ)を光で示してくれるんです。
こんな感じ

基準線の墨出し時に使ったり、
墨出ししたラインが真っ直ぐ書けているか、
壁が垂直に立っているかを確認する時に使います。

壁が斜めに傾いていても案外一般の方はなかなか気付きにくいものなんですが、
このレーザーを使うと一発で壁の精度が測れます。

墨出しで必要になる道具は他にも
・メジャー
・差し金
・墨壺
が必要になります。

最初も書きましたが、墨出しは一番時間を掛けて気を遣う作業です。
基準線がズレていると、その後の作業がすべてズレてしまいますので、
墨出しは慎重に精度を求めて作業します。

工程2:間仕切り壁の下地

マンションや店舗の内装では、
間仕切り壁の下地に『軽量鉄骨(LGS)』を使うのが一般的です。
上の写真のやつですね。

建築では内装制限という建築基準法に基づいた制限があり、
ざっくりいうと不燃(燃えない建材)を使いましょうという項目があります。
LGSはそれに対応した製品なのでよく使います。

その制限がかからない建物もあります。
木造等がそれに当たりますね。※内装制限緩和措置というのもあります。

今回の我が家ではその内装制限に該当しない為、
下地は木製壁下地の枠組壁工法を使用しました。

このような形で骨組みをしていきます。

本来であれば上記のような工事は
『天井→壁』と下地を組んでいくのですが、
今回は天井を既存残しとしているので、
壁のみを立てていきます。

工程3:電気配線・設備配管

下地を組んだ段階で、壁や天井をプラスターボードで塞ぐ前に
電気配線や空調設備や給排水設備を仕込む必要があります。

この家を住みやすくする為の生命線ですね。
人間でいうところの臓器や血液みたいなものです。
ちゃんと欲しい場所にコンセントがあったり、
必要な換気扇があったり、照明の位置がちょうどいい場所にあったり。

この電気設備や設備配管をしっかり計画立てずに蔑ろにすると、
使い勝手が悪い家になってしまいます。

昔に現場であったのが、
とある部屋の壁のスイッチとコンセントが目立つ位置にあったので、
それらを無くして、別の場所に移動して目立たないようにしてくれと要望がありました。
依頼主の言うようにスイッチとコンセントを移動し、
見た目はスッキリとオシャレになりましたが、
奥様から使い勝手が悪すぎるから元に戻して欲しい!!との話しになって
結局元の位置にスイッチとコンセントを付け直しました。
もちろんそれだけで費用は数万掛かってしまうので、
その依頼主は無駄な出費が出て、奥様に申し訳なさそうにしていました。

この電気計画・設備計画は家をより良く住む為に重要な気をつけるべきところです。

下地工事でプロが気をつけていること

1、墨出しの精度をチェック
2、下地が立った後の精度チェック
3、プラスターボードで塞ぐ前に電気と設備の仕込み漏れはないか?
4、図面と現場で寸法が違う場合のニゲをどうするか?
 ※ニゲ=寸法の誤差を吸収するための余裕のこと
こういった事を気をつけながら進めています。

下地の段階での写真

さぁ前置きが長くなりました。
我が家の下地段階での内装工事写真をアップします。

下地工事はDIYでできる?

このブログを見てくださっている方には
「これってDIYでできるの?」って疑問に感じる方もいると思います。
結論から言うと

工程DIY可否理由
墨出し△精度がいる、知識が必要
間仕切り下地△技術と知識が必要
天井下地△技術と知識が必要
床下地△技術と知識が必要
電気配線・スイッチ取付×電気工事士の資格が必要 

△は資格等はいりませんが
・どのように下地を組む必要があるのか
・下地のピッチはどれぐらいなのか
・壁の強度を上げるにはどうしたらいいか等
知識が必要なことが多く、
知識があっても下地を立てるのに精度が必要なので、技術力も大事になってきます。
何回失敗しても自分の手でやりたいんだ!そういう情熱がある方だと
大丈夫なんですが、一般の方ではここまでなかなか難しいでしょうね。

ちなみに電気工事は絶対にやめてくださいね。
電気工事士の免許が必要です。
下手すると大事故につながります。怪我だけではすまなく、
ひどい時は死亡事故や火災事故に繋がりかねないのでやめてくださいね。

下地工事の費用と工期

壁の多さだったり、造りの複雑さだったりで全体感は変わるのですが、
我が家の内容でいくと、ざっくり下地工事と電気設備工事で期間は4週間程度
費用は80万〜150万程度ですね。

リノベーションの費用は間取りや工事範囲、電気・設備の仕様次第で大きく変わります。
「うちの場合は?」が気になる方は、無料の一括見積もりで相場を確認しておくと
計画が立てやすいですよ。

まとめ
・下地工事は完成後は見えなくなるが、仕上がりを決める最重要工程
・墨出し→壁間仕切り→電気・設備の順に紹介しました
・今回は天井を既存残しとしたため、天井下地は施工せず
 (本来は天井→壁→床の順に進みます)
・電気・設備はそれぞれのタイミングで必要です
・下地工事のDIYはなかなか難しい
・電気工事は専門の資格が必要

次回は仕上げ工事を公開していきます。